1/2ボディにウェディングドレスを着せよう ~パニエ制作&仮縫い補正編~
こんばんは、ファッションメイドです。
前回までのあらすじ
「家に放置されていた、1/2縮小ボディに、
ウェディングドレスを作ろうと張り切って仮縫いしたら、
布の組み合わせが最悪で、メチャメチャダサいものになってしまった。」
と、言うところまで書きました。
今回はスカート部分にボリュームを持たせたいので、
パニエを作ることにしました。
お先に完成図をお見せします。
現段階では、本体のドレスよりも可愛いです。
作図
早速作図をします。
と、言っても書いたのはこれだけ。
土台のギャザースカートとベルトだけです。
フリルは長い長方形を使うだけなので、型紙はなしです。
(作図に書いてある数字の長さに切ります)
使う素材はこちら
両方とも日暮里にて1m100円で購入したものです。
左の布は私物です。
柔らかくてフワフワした風合いです。
右は雨合羽などに使われる素材に似た風合いです。
これを選んだ理由は、
色が白くて
安くて(見えなくなるものに1m100円以上は使いたくない)
張りがあって
服として成立する布
と、いう条件で探した結果です。
パーツが少ないため、裁断も説明する箇所もなく終わったので、
早速縫っていきます。
縫製
まず最初に、土台のスカートの右脇を縫います。
そして、縫い代を2枚同時にロックミシンをかけていきます。
土台はとりあえずここでストップして、フリルを作っていきます。
長めに裁断したサテン地の横方向に、巻きロックをかけていきます。
こんな感じです。
3段分(6本)かけていきます。
次にフリルのギャザーを寄せていきます。
普段は、このダイヤルの数値でミシンをかけているのですが、
ギャザーを寄せるときは、
ダイヤルの数値を大きく(ミシン目を粗く)して、かけていきます。
糸を長めに引き出して(後で引っ張る為)
端から5ミリと7ミリの所にかけていきます。
何故2本かけるかというのは、写真を撮り忘れたので、
次回説明します!
粗ミシンをかけ終わったら、最初に長く出しておいた糸を
引っ張りながら、ギャザーの間隔を調節し、
土台のスカートにピンでとめていきます。
ピンでとめたら、しつけをかけて、ミシンでとめていきます。
(ミシンのダイヤルは戻す)
フリルの端から1センチの所に止めミシンをかけます。
この時、端から縫うのではなく、
10センチ先から10センチ手前までを、縫うようにします。
端はピロピロなる状態にしておきます。
3段分止めミシンをかけ終わった様子です。
そしたら、土台のスカートの左脇を縫っていきます。
その時、つけたフリルは一緒に縫わないようにします。
左脇には、開きを作らなければならないので、
開き止りまで縫って、右脇と同様にロックミシンをかけます。
左脇を縫って、表から見た様子です。
フリルがペロペロしているのを、処理していきます。
まずフリルの縫い代を中表に合わせて縫い、
2枚合わせてロックミシンをかけます。
表からみた様子です。
繋がったフリルの縫い代にギャザーを寄せ、
(短い距離なので、粗ミシンをかけず、間隔で寄せました)
ピンをとめます。
あとは、最初にフリルをつけた止めミシンと繋がるように、止めます。
こうしないと、フリルが縫い代に巻き込まれてしまい、
あまり綺麗につかないので、この方法がおすすめです。
一番上の段は、開き止りがあるので、
途中までミシンとロックミシンをかけます。
開き止まりにかかる部分まで縫い合わせてしまうと、
開かなくなってしまいますので、注意です!
スカートの脇もつながったので、
裾も三つ折りにしてミシンをかけます。
そして、開きの処理をします。
本来普通のスカートなら、ファスナー等をつけるのですが、
今回は見えない上に、人間が着るものではないので、
縫い代を折って処理します。
5ミリの三つ折りにして、ピンでとめます。
この時に、一段目のフリルの縫い残した部分も一緒に巻き込みます。
そして、まつり縫いをします。
こんな感じになりました。
そして最後に、ベルトをつけます。
土台のスカートに、粗ミシンをかけ、ギャザーを寄せて、
ベルトと縫い合わせます。
そしてベルトの角になる部分を中表に合わせて、
こんな感じに縫い合わせます。
アイロンで整えて、表にひっくり返し、
縫い代をピンでとめて、ぐるっとミシンをかけてとめます。
ホックをつけて完成です!
ボディに着せてみました。
ただ、何となく裾の張りのなさが気になったので、
裾の縫い代にボーンを通すことにしました。
以前、あるアーティスト様の衣装を制作した時のあまりが残っていたので、
裾の縫い代をほどいて、
通しながらミシンをかけ直しました。
ボーンを通した後の写真です。
2枚並べてみると、差がわかると思います。
そして、完成したパニエの上に、
前回作った、超絶ダサい仮縫いを着せてみます。
如何でしょう?
何もかもダサかったドレスから、
シルエットだけは可愛いドレスに変わりました。
パニエを入れる前と後ではこんなにも違います!
そして、ここから立体で形を作っていきます。
スカートを立体的にする
シルエットだけは綺麗なドレスに、
バージョンアップしたこいつですが、
スカートを立体的にしていきます。
こんな感じにしたいのですが、
あまりにもデザイン画が雑すぎて、
イメージが伝わっていないと思うので、
工程を見て納得してもらえればと思います!
まず最初に、デザイン画の右側部分のカーブを作ります。
何となくピンで位置を示して、
ザクッと切り落とします。
そして、一番へこんでいる部分
(ピンで直線が引いてある部分)に
ギャザーを寄せていきます。
こんな感じになりました。
デザイン画では、ギャザーを寄せた部分に
花のコサージュがついているのですが、
ここでも付いていたほうが、シルエットを想像しやすいと思いまして、
レンタル商品から、使えそうなコサージュを持ってきました。
こいつを・・
装着すると、一気にドレス感が増しました!
あとは、自由に色々な所をつまんだりして、
形を作っていきます。
作業途中風景です。
大分ドレスっぽくなりました。
そして完成品がこちら
やはり色合いが超絶ダサいものの、形は中々可愛くなりました!
アップにするとピンがむき出しになっていて、少し怖いです。
どうでしょう?この圧倒的存在感!
この時点で中々の大作になる予感しかしないです。
ここまできて、やっと補正が出来るのです。
つくづくドレスを作るのは大変な作業だなと思います。
補正
今回の補正点ですが、
身頃、スカート共々大きな補正はないのですが、
後ろにトレーンが欲しいので、スカートの丈だけを変更します。
後ろ姿の写真です。
目打ちが置いてあるあたりまで、引き伸ばしたいと思います。
これは、本縫い用のパターンを作っている最中の写真なのですが、
ピンクのラインが元の線で、紫のラインが訂正した線です。
後ろだけ引きずるように訂正しました!
次回は、型紙を作って裁断して本縫いに入る予定です。
汚い茶色が純白のドレスになるので、
みなさんお見逃しなく!
それではまた次回!!